「象・腐った魚・嘔吐」の課題点
「象・腐った魚・嘔吐」の足りてない点を考えてみました。

こんにちは、yumです。
「象・腐った魚・嘔吐」と言ったふりかえり手法をご存知でしょうか?
関係の質が高くないチームの状態に取り入れると意外と効果的になることがあると言われている「象・腐った魚・嘔吐」ですが、やってみてわかる課題点があるなとぼんやりと考えているので、今日はそれをつらつらと書きます。
吐きっぱなし問題

こちらの記事でも書かれているように、「吐きっぱなし」問題があります。
「象・腐った魚・嘔吐」はそれぞれが課題だと感じていることを共有することにより、課題に対しての共通認識を持つことができたり、誰がどういう課題を持っているのかを知ることができます。
その共通認識により「あの人も同じ課題意識を持っていて、私だけじゃなかったんだ」という「私だけの問題」という状態にアプローチすることができます。
ただ、吐き出した後の問題に対して「どうアプローチするか?」がこのフレームワークだけではカバーされておらず、意図的に何かをしないと「吐きっぱなし」になります。
じゃあどうお掃除するか?
正直明確なワーク等はまだ考え中です。
しかし、ヒントとなる書籍とSaPIDの本があります。以下の記事でも触れたように、SaPIDはプロセス改善のシステムズアプローチです。

STAGE1 現状把握
SaPIDに則ると、「象・腐った魚・嘔吐」は問題洗い出し/問題引き出しのプロセスです。これはSaPID的にはSTAGE1の"現状把握"のプロセスです。
このSTAGEは他には「事実確認・要素調査」と「問題分析・構造化」があります。ひとまずは、ここを「象・腐った魚・嘔吐」ワークのネクストアクションに置くといいかもしれません。
STAGE2 改善の検討
STAGE1を終えて、やっと改善の検討のプロセスになります。ここで「何を改善するか」「どう改善するか」「どれくらい改善するか」を決めます。
具体的に改善への一歩を踏みだすのはこのSTAGEを踏襲できてからです。
STAGE3 改善の実行
改善計画に沿って改善を実行することで、全体適用と改善を実行して、その結果を関係者全員でふりかえり、そのふりかえり結果を次の改善や業務に活かします。
これらのSTAGEやSTEPを行き来しながら段階的に明確化・詳細化・具体化するのが大切であり、それはスプリントレトロスペクティブ等の時間を使っていけるといいかもしれません。
SaPIDをベースにふりかえりを設計する
SaPIDは体系化されたソフトウェアプロセス改善手法です。
なので、この体系化されたアプローチをベースにふりかえりを設計することで、より効果的かつ改善確度の高いふりかえりやスプリントレトロスペクティブを実施できる可能性が高まります。
すぐにアイデアが思い付く自信はありませんが、他にもインプットをしてよりよいワークショップをデザインしていこうと思いました。